臨床工学科

概要

臨床工学技士とは、現在の医療に不可欠な高度医療機器を専門とし、医師・看護師や各種の医療技術者とチームを組んで生命維持管理装置の操作などを担当します。また、医療機器がいつでも安心して使用できるよう保守・点検、安全性確保と有効性維持に貢献しています。臨床工学技士の制度が出来たのは比較的新しく、1987年に制定されました。

業務内容

透析センター業務(アフェレーシスを含む)

当院の透析センターは43床、月水金2クール・火木土1クールを行っています。プライミング、穿刺、機械操作等の業務を担っており、医師・看護師と共に円滑な業務を行っています。また、透析液の清浄化にも力を入れ、定期的な水質検査・フィルターの交換等も行っています。穿刺困難血管に対する、超音波エコー装置を使用した穿刺にも取り組んでおり、技術の向上に力を注いでいます。

2022年10月HCU(高度治療室)の開設に伴い、全身麻酔などによる手術後・容体悪化による全身管理が必要な方・緊急入院・集中治療が必要な患者に対し、PA(血漿吸着)、DHP(直接血液灌流)、CHDF(持続血液透析濾過)などの専門的な血液浄化も行っています。

  • 透析センター業務(アフェレーシスを含む)
  • 透析センター業務(アフェレーシスを含む)
  • 透析センター業務(アフェレーシスを含む)

手術室業務

手術室業務

外科手術での鏡視下(腹腔鏡)手術や泌尿器科手術の際に使用される、医療用スコープの配置・準備・設定を中心に、麻酔器の保守・点検なども行っています。
また、当院では2018年に医療用手術ロボット『da Vinci Xi』の導入に伴い、機器準備・ロールイン/アウト(患者と機器との接続・切り離し)に携わり、周辺機器の管理も行っています。

内視鏡業務

内視鏡スコープや光源装置等の使用前点検、機器トラブル対応を中心とした業務を行っています。感染対策にも力を入れており、安全に内視鏡が行える環境作りをしています。

  • 内視鏡業務
  • 内視鏡業務

呼吸器業務

手術室業務

呼吸器疾患や、手術後の患者に対して呼吸器の準備、医師と相談の上設定の提案、保守管理等を行っています。また、看護師へ使用方法・アラーム対応等の教育にも力を入れており、月に一度院内講習も行っています。

カテーテル室業務

心臓血管造影治療

心筋梗塞、狭心症、末梢血管虚血の治療で使用する機器(ポリグラフ、IVUS、IABP、ECMO等)の操作・管理を行っています。

アブレーション業務

心房細動や頻脈性不整脈治療で使用する3Dマッピング装置(CARTO3)、不整脈解析装置、高周波発生装置の操作・管理を行っています。

ペースメーカ業務

徐脈性不整脈治療に対してペースメーカを植込みした患者様に、専用プラグラマーを使用して遠隔モニタリング、定期的なペースメーカチェックを行っています。

脳血管造影治療

脳血管検査

脳血管造影検査の術野介助を行っています。

血管治療

狭窄や閉塞、動脈瘤の治療(CAS、血栓吸引、コイリング、塞栓術等)のデバイス管理、術野介助を行っています。

機器管理業務

機器管理業務

病棟で使用する、輸液ポンプ・シリンジポンプ・低圧持続吸引器等の機器に対し、機器管理ソフトを使用し中央管理を行っています。また、定期点検や故障の対応・使用方法の教育等にも力を入れ、安全に使用できる環境を作っています。

人員:14名(男性11名 女性3名)

タイムスケジュール

カテゴリー 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00
透析 早出 7:00〜15:30
日勤 8:00〜16:30
OPE 泌尿器科OPE
12:00〜13:00
外科OPE
14:00〜16:30
内視鏡 午前:上部内視鏡
9:00〜12:00
午後:下部内視鏡
13:00〜17:00
CAG室 循環器CAG→PCI
9:30〜11:00
脳アンギオ
13:30〜15:30

一日の流れ

7:00 早出スタッフが透析室の準備(プライミング)をする
8:00 透析室にてミーティング 日勤スタッフは透析液の濃度検査を行う
8:30 透析開始(CEも穿刺を行う)
9:00 内視鏡業務担当者は検査の準備をし、検査開始後はスコープの洗浄・Drの介助を行う
9:30 CAG担当者は検査に合わせて準備を行う、PCIに切り替わったためIVUS等の準備も行う
11:15 透析室CEは申し送りを行い順番に昼休憩に入る
12:00 OPE担当者は昼に始まる手術の準備(術式に合わせモニターの配置変更等)
13:00 内視鏡担当者は下部内視鏡の準備をする。急な治療となる可能性もあるため体制を整える
13:30 CAG担当者は脳アンギオの準備をし、Drの介助を行う
14:00 OPE担当者は昼に始まる手術の準備(術式に合わせモニターの配置変更等)
15:00 透析室でミーティング
他の業務(OPE・内視鏡・CAG)の進捗状況を確認する
15:25 CE室にて終礼を行う
15:30 早出スタッフ退勤
日勤スタッフは病棟のモニタ・DCのラウンド
他の業務者は終わり次第閉め作業を行う。
各部の業務量を「医療機器業務量報告」に本日の件数を記入
16:30 退勤
業務が16:30を超えそうな場合は所属長に連絡し残業する。